都電荒川線「大塚駅前」ホーム撮影(2023年7月撮影)
大塚駅及び大塚三業エリアの場所と概要、印象
JR東日本の山手線、大塚駅前停留所に東京都交通局の都電荒川線が乗り入れ、接続駅となっています。駅ビル(Atre大塚)の1F入口広場に設置された椅子周辺が、待ち合わせに使われているのか、常に満席状態です。私の印象としては、山手線の中では比較的地価が安く、お金の面で言うと割と手頃な街というイメージ。ただ、池袋や日暮里、巣鴨に近いため治安面では余り良い印象はないですね。下町寄りの街であるため、好きな人にはハマる街なのではないかと思います。
大塚駅南口を出ると目の前に都電荒川線の線路が見えます。その左手にはホーム。地図にある赤丸が大塚三業通りの入り口です。三業地というのは、芸者さんを抱え派遣する「芸姑置屋」・芸者さんと食べたり遊んだりする「待合」・料理を提供する「料亭」の三つが一体となり、国から営業許可が下りたエリアのことを指します。「大塚三業地」は、大正8年に誕生し、関東大震災の復興とともに栄えていったとのこと。最盛期には700人の芸者さんが在籍していたとのことですが、2023年時点で芸者さんが残っているのかは不明です。
参考出典:大塚三業組合のブログ
大塚三業通りは、セブンイレブンと大塚バッティングセンターの間にあります。
因みに、1Fにパチンコひょうたん島、2Fに大塚バッティングセンターが入る昭和な雰囲気漂うこの建物は、2023年6月30日で閉店したとのこと。
大塚三業通りは赤線で引いたところになり、端から端まで 約900m です。歩くとだいたい11~15分くらいで歩けるかと思います。
大塚三業通りを歩く
大塚三業通りの入り口にあるこの電灯には、上部に芸者さんの像が置かれています。
少し歩くと怪しい病院がお出向かい。現在は、営業しているか不明です。入口に「PCR検査所」と記載された札が貼ってあったため、建物自体は活用しているみたいですが、ここで診察しているかはわかりませんでした。お隣の渡辺胃腸科医院は営業中みたいなので、移転したのかな?名前が渡辺で同じため、この辺の土地を所有しているんでしょうかね。こういった駅前の遊休地は次々と再開発の手に掛かり新しい施設に生まれ変わっているので、オーナー次第ではありますがこの病院も恐らく数年後には消滅していると思われます。上で出てきた、バッティングセンターが入っていた建物も閉館したので、まんざらでもなく、この辺一帯何かできる話があるんじゃないでしょうか。
先ほどの渡辺医院を通り過ぎ、すぐ右へ曲がるとこの辺では有名な「鮨勝」というお寿司さんがあります。外観が凄くレトロで気に入ったので撮りました。
メイン通りに戻ると、「千草」という居酒屋さんがあります。こちら店構えが明らかに三業と関係ありそうだなと思い近づいてみました。
芸者さんの写真が飾ってありましたし、隠れてはいますが「18歳未満は立ち入り」と見切れた小さな看板が奥にありました。
三業のうちの「料亭」だったみたいですね。もしかすると料亭だけではなく他の業も兼ねていたかもしれませんが…。
その後左手に、「和可月」という料理屋さんが見えてきます。料理屋ではあると思いますが、恐らく一見さんはお断りなんじゃないかなと思いますがどうでしょうか。誰か挑戦してみてください(笑)
「和可月」さんを道路挟んで向かい側は更地になっており、その奥にこの雰囲気のある建物があります。恐らくこの建物も三業とのつながりがあったお店だと思います。いやそれにしても香ばしいですね…。
裏から見ると余計この建物の古さが際立ちます。現在はまだギリ残っていますが、老朽化や街開発により消滅するのも時間の問題だと思います。
三業通りとしては、ここまでしか散策できなかったので、今回はここまでです。
大塚三業通りの周辺を歩く
三業通りから外れ、周辺も散策しましたが、昔は三業の一役を担っていたんだろうなと思わせてくれる雰囲気のある建物を多く見られました。
最後に
今回、大塚三業通りを散策し、かつて花街として栄えたエリアを見て回りましたが、現在は廃れ落ち着いた雰囲気のある場所だと感じました。これは東京だけでなく全国どこでもそうかもしれませんが、花街だった場所というのは現在もその名残で何となく雰囲気の悪い異世界空間であったりします。一般の人は近づきにくく、立ち寄る必要性もないのでよくわからなく、イメージとしては良くないところみたいな。ただ今回行ってみて、そういった雑念を感じさせない、時が止まったようなユルリとした場所という印象に変わりました。たまにはこういったところを散策するのもありです。今回周ったエリアも次期に再開発の波に襲われると思います。このような形で現状を記録できたことをうれしく思います。
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