昔、東京には今よりも多く川や水路がありました。しかし、第二次世界大戦後の瓦礫処理や街開発における宅地化によって埋め立てられ、暗渠(あんきょ)になったところが多いです。
※暗渠とは…地下に埋設されたり蓋でふさがれた外からは見えない状態になっている水路のことです。
おそらく、どの町にも必ずあります。
暗渠(あんきょ)との出会い
私も暗渠に興味を持ったのは、ごく最近の話で、散歩をしていたら不自然なガードレールを発見したのです。小道を塞ぐように設置されたそのガードレールは、いったいどんな意味があるのか?不思議に思いました。
その時、私は何かに誘われるかのように塞がれた小道を辿ることにしたんです。
道は苔が生え、どこからか水が流れる音が聞こえてきました。地下に水路がありそう…
しばらく行くと、明らかに道ではない場所に来たため、元々川か水路があったのではないか?という憶測が確信に変わりました。地面に敷かれたこれは防草シートか何かでしょうか?
※暗渠排水…水はけの悪い土地を改善させる技法みたいなもの。透水性のある防草シート等を敷き、排水用の管を通すことで水はけを良くする。
地面に綺麗なお花が咲いていました。詳しくないので、名前はわかりません(;^_^
この石のブロックも暗渠地帯によくみかけますね~。
探検は以上になります。
標高を確認してみた。
今回探検した暗渠は、世田谷区弦巻あたりにあります。
周辺の標高を確認したところ、ガードレールがあった地点より石のブロックがあった地点の方が高い位置にありました。標高が高い地点に駒沢給水塔があることを考えると、かつて生活用水路みたいなものがこの辺に沢山あったのではないかと推測できます。
暗渠の魅力
私が思う暗渠の魅力は、
かつての人々の暮らしを想像し、その土地の歴史が知れることです。
かつてそこに川が流れていたのだとしたら、そこから水を引いて作物を作っていたのではないか?古地図を確認すれば、周辺に田園や畑があったことがわかります。川魚は釣れたのだろうか?とか
水路があったのなら、それはどういった用途で使われた水路なのか?工業用?農業?生活のパイプライン?とか
城跡や建物、石碑やお墓等あればそこに何があったのか、どういった人々が住んでいたのか等わかりますが、暗渠だけでは時代も歴史もわかりません。できることとしては、土地名や地形から人々の暮らしを想像することです。想像し、その土地の歴史を調査した結果、自身の推測は合っていたとなると謎を解き明かしたみたいに面白いとなるのです。
最後に
東京にはたくさんの暗渠があり、暗渠跡を見るのは風情があって面白いです。階段や橋の跡、塀やマンホール等面白要素は幾つもあります。このブログでは、暗渠の記事もたくさん投稿していきますので、是非その奥深さも感じて欲しいです。
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